「DT77の液晶モニターにバックライトが点きました✨」
※ 今回は電化製品の分解整備を行いますが、慣れてない方や知識の無い状態での作業は重大な事故を引き起こす危険性が有ります!私も知識の無い初心者なので、この記事は参考程度に読んで頂き、作業される場合は自己責任でお願い致します!
今回は30年前のハブカセ『DT77』の改造を行いたいと思います。
電源も直ってCDも読み込むようになったし、ナイスサウンドなラジカセ生活を楽しんでいた私ですが、1つだけ気になる事が…。
それがこの液晶モニター。バックライトが無いので、暗い所では全く見えないんですよね。昔のゲームウォッチと同じです。
上位モデルであるDT99は『EL液晶』が装備されてキレイに発光してましたよ✨しかし差別化されたDT77には装備されてないんです…。
それだとチョット悔しいので『自作LEDバックライト』に挑戦します!頑張ってDT99を超えるスペックを与えてやろうと思います(*^^)v
今回はラジカセにLEDを組み込む作業ですが、他の物にも応用可能だと思いますので参考にして頂けたら嬉しいです。
【 目次 】
LEDテープ購入
内部にLEDを組み込めばモニターを光らせる事が可能だと思いますが、やった事も無ければ知識も無いです…。そこで車両の電装にLEDを組み込んだ経験のある会社の先輩に相談してみました。
「LEDを何個か同時に光らせるならLEDテープが簡単だよ!」というので検索してみたら、百均に売ってみたいじゃないですか!ダッシュで買って来ましたよ。
こちらが百均の『テープライト』。リモコンでカラーチェンジが出来てイルミネーション点灯も可能。良く分からんが使ってみよう~🎵
流石に100円では買えず550円(税込)でした。
LEDテープは巻かれた状態で入ってます。長さは1mありますが、そんなに使わないよね。
ちなみにLEDテープの特徴は好きな長さに切断できる事!3.5cmおきに✂️マークがあり、使用する部分だけ残してチョッキンして使います。こんな便利なものが有るんですね~🎵
こちらがリモコンです。カラーは全部で16種類あり、イルミネーションの点灯タイプも4種類と豊富。
左上のボタンで「明るさの調整」ができて、イルミネーション点灯時には「スピード調整」に切り替わる優れ物です。
電源はUSBのAタイプ。コードの長さは1mあります。どこから電源を取るかはまだ決めてません。
LEDテープと電源コードはコネクターで繋ぎます。
リモコンの電波を受信するセンサー部が有りますね。このセンサーの取り付け位置も考えなくては…。
リモコンの電池は『CR2025』を使用しますが別売りでした。ホームセンターで探したけど無かったのでAmazonで注文しました。
USBを差し込んで点灯を確認。
「めっちゃキレイじゃん✨」
上手く取り付けられるか分かりませんが、頑張って組み込んで行きたいと思います。
液晶モニター取り外し
コブラトップのバラし方は以前の記事で確認願います。
ちなみに今回の液晶モニター脱着にあたり、作業性アップを考えて新たに購入した道具達を紹介します。
①HAKKO『こて台』(749円)。
今までは床に直置き…。火事などの危険も有るので『こて台』は絶対に必要だと思いました!もっと安いのも探せば有りましたが、軽い物だと簡単に倒れてしまい危ないので、重量が有って安定するコイツを選びました。
②HAKKO『急速加熱ハンダこて』(2055円)。
今まで使ってた物は40Wでしたが、精密基板には20Wで十分みたいです。
この黄色いボタンを押せば130Wのターボブースト状態に。パワーが必要な時に使用してみます。
③YFFSFDC『ハンダ吸い取り機』(555円)
溶けたハンダを一瞬で吸引してくれる便利なアイテム。今までは『ハンダ吸取線』を使って苦労してたので使ってみたかった。
これ使ってみましたが、ボタンを押すと「ポコンッ!」って吸い取る衝撃が大きくてズレる…。私が下手くそなのかも知れませんがイマイチでした。
④宝山『H-722 フラックス』(358円)
今まで使ったこと無かったが、ハンダ付け作業にフラックス塗布は必須らしいので。
⑥goot『高密度集積基板用ハンダ』(890円)
今までのφ0.9mより細いφ0.6mmを使うことで、細かい部分のハンダ付けがしやすいかなと。
道具も揃った事なので液晶をバラして行きますよ~🎵
これが最大の難関と思われる約50本の電極…。
液晶モニターは台座の上に乗っかっています。その下には約5mmの空間があるのでLEDテープが入る隙間は有りそうですね。
まずは台座を外すのですが、その前にこの鉄板を外さないとダメです。この鉄板も基盤にハンダ付けされてるので頑張って外します。
なんとか外れましたが、ハンダって付けるより外す方が大変なんですよね…。
液晶の台座は基盤に4ヶ所ハンダ付けされてました。
台座のハンダ付けが外れたら、50本の電極を外して行きます。
まずは基板にフラックスを塗りたくり、ハンダ吸い取り線にもフラックス塗りたくり!
ここまで来たら後戻りできないので覚悟を決めました。吸い取り線を電極に当てハンダコテで熱します…。
「バッチリ吸い取れる❗️」
(両手作業なので写真が無くてゴメン)
これには私も驚きましたね!溶けたハンダが面白いように吸い取られて行く~!これがフラックス使用のパワーか!
もっと早く使ってれば良かったぜ…。
50本の電極に付いたハンダがアッと言う間に除去でき、無事に液晶モニターを取り外す事ができました!ちょっと拍子抜けしましたが、やはり道具って大事なんですね。
衝撃の事実に気付いた❗️
台座は枠の部分だけで裏面には何も無い!と勝手に思い込んでました。1枚の鉄板だと裏にLEDを置いても光らないじゃんね。当然といえば当然なのですが、私の中では予想外でした…。
悩んでも仕方ないので作業を進めます。
液晶と台座は両面テープで張り付いてるので(たぶん…)、隙間にスケールを入れて慎重に外します。
液晶を割らない様に気を付けないと。
カッターも使ったりして。
無事に液晶を外すことができました。
液晶の裏に貼ってあるアルミテープ?を丁寧に剥がします。
これでクリアーな液晶だけの状態に。
LED発光の邪魔になる台座の中央部分をハサミでカット。両端だけ有れば台座として使えるだろう。
光の拡散
あとは液晶モニターの下にLEDテープを入れるだけと思ったら、ここからが大変でした…。
適当にLEDテープを配置して、その上に液晶モニターを仮置きしてからスイッチ『ON』
「ま~こうなるよね~💦」
これじゃLEDバックライトじゃなくて、ただLEDが光ってるだけの状態です。液晶の文字なんて見えやしない…。
光を拡散させてモニター全体を発光させる構造が必要なんですね!
ここからが大変でした。
まず試したのが『クリアシート』の表面をヤスって曇りガラス風に。
全く変わらない…。
次に何種類かの厚みの違う『プラ板』でチャレンジ。
「ダメだこりゃ…」
ただの光の点だぜ。
更に厚みのある『納豆パック』の蓋です。
点が少し広がったが弱い。もっと厚みのある発砲スチロールがいいのか?
次は『ティッシュペーパー』を上から被せる。
これも少しボヤけたけど、まだ拡散とは違うような。
ちょっとティッシュを浮かしてみた。
「おー!これイイんじゃね?」
LEDから遠ざけて空間を作ればいいのか!
確かにLEDから距離を離せば、いい感じに光が拡散する!でも、こんなスペースは液晶の裏には存在しないんだよな💦
そこでまた会社の先輩に相談したところ、
「間接照明っぽくしたら?」
というアドバイスを頂きました。
なるほどね!
直接LEDの光を向けずに、全体が明るくなればいいのか!
使うのは『アルミホイル』です。
光が拡散するようにクシャクシャにします。そしてLEDテープを下向きに設置。
「スイッチON!」
まだ電球が目立つけど広い範囲が発光してます。
そこにティッシュを被せます。
「全体が発光したー✨」
LEDも目立たなくなって最高だぜ!
液晶モニターを置いてみた。
「これなら行けるぜー❗️」
そうと決まれば作業を進めます。
組み付け
まずは基板にアルミホイル設置するのですが、ズレを防止するために両面テープを3ヶ所貼り付け(緑丸)。それと基板上に抵抗が有るので、セロハンテープで絶縁(黄丸)しました。
両端の台座をハンダ付け、アルミホイルを適正サイズに切って敷きます。
クリアファイルを液晶と同サイズに切って、下からティッシュを挟み込みます。
両面テープで貼り付けたかったが、発光した時にテープが目立ったら嫌なので諦めました。液晶・ティッシュ・クリアファイルがズレないように気を付けて台座にセットします。
ここで確認しなければいけないのが、この50本の電極にアルミホイルを接触していない事!少しでも触れたらショートして液晶が表示されない…と思う。
50本の電極にフラックスを塗りハンダ付け。なかなか上手く行きましたね~!写真を拡大してブリッジ(隣の電極と繋がる事)してないか十分に確認しました。
LEDテープの固定をどうしようかと思ったのですが、LEDを下向きにして隙間から差し込んだら自然と固定された!適当だけどコレで良しとしよう。
配線が通るスペースが無いので、ヤスリで削って確保しました。
配線より少しだけ小さ目にするのがミソ。パネルで挟み込んだ時にイイ感じに固定されました。
どんどん組み付けます。コブラトップを開け閉めしてもLEDの配線は問題ないですね!
でも、センサーの位置がラジカセの裏側になってしまう…。全く考えて無かった。
とりあえずセンサーはラジカセの前面に設置したいので、配線を割り込ませて延長です。
仮組みして電源「スイッチON!」
「ありゃ?」
電源コードを繋いだ瞬間に液晶が全て点くのはOKです。液晶のハンダ付けはOKって事ですね。でも、そこから表示切り替わらない…。しかもボタン操作も全く受け付けない状態。
「トドメ刺したか?」
ここまで来てそりゃ無いぜ~💦
何度もバラして組み直して確認しました。
電源を繋いだままコブラトップのカバーだけ開けた状態での接触不良を確認してもダメ…。
以前の電源が入らない状態と同じく、フラットケーブルの断然も(新品だから無いとは思うが)テスターで確認したが問題ない。
液晶をバラして組み直しただけだぞ⁉️しかも液晶が全て点くって事は、液晶自体は問題ない⁉️それ以外の部分が壊れた⁉️
諦め半分で側面の基板だけ外してみた時に、ボタンが反応して表示も変わった!この基板の接触不良なのか?
直ったと喜んだのも束の間、またスグにダメになって無反応状態に…。とにかくコブラトップ内のフラットケーブルや液晶モニターの接続不良じゃない事が分かって一安心です。
その後も色々と試しましたが全くダメ…。思いつく事も無くなり再度コブラトップ基板のチェック。
やっぱりハンダ付けした部分には異常が無いのですが、フラックスの塗り過ぎで基板がベトベトで汚ない。
そのままでも大丈夫らしいが、気分的に嫌なので脱脂スプレーで掃除しておきました。
「あれ?動いたぞ!」
何でか分からんが通常な状態に戻りましたよ!たぶん基板の掃除は関係が無いでしょうね。どこかの配線か基板の接触不良が原因だったのでしょう。
この原因不明で直るのはマジで勘弁して欲しい。何度もバラしたりしてるのでラジカセもお疲れなんでしょうかね。ゴメンなさいね~。
って事で、勝手に壊れたと思ったら勝手に直ったとさ🎵
では引き続き作業を進めて行きますね。
電源の確保
また電源トラブルに見舞われて余計な時間を取られましたが、やっと本来の作業を進められます。
まずはLEDから延長した配線をCDデッキの下から前に通します。
切断したセンサー部に接続。
電源を取る場所で悩みましたが、とりあえず5Vが来てる所を探してみます。
メインユニットと繋がったコネクターなので、この部分でいいのでは?って適当な判断です。
このコネクターにテスターを当ててみた。
上から9V、4V、20V、アースでした。
このコネクターは不要なので切断します。
そもそもAタイプのコネクターって4極なの?
プラスとマイナス、あとの2本はデータ転送用だと思ったけど、こいつはデータ関係ないしな…。
とりあえず切ってみよう。
中身はプラスとマイナスの2本だけでした。
どこに繋げるかで悩みましたが、LEDは5Vなので9Vか20Vに繋いだら壊れるだろうから4Vに接続しました。
しかしLEDはピクリとも作動せず…。4Vだと電圧が低いらしい。
でも9Vや20Vじゃ壊れそうだから変圧器が必要だな~💦
そこで百均で見付けて来たのがコレだ!
「USBカーチャージャー」
車のシガーソケットに刺してUSB端子を使えるようにするアイテムです。今回は5Vに変換する為に使います。
なので切断したUSBコネクターは再接続。
シガーソケットの挿入部は、面倒臭いのでそのまま使う事に。先端部がプラス端子で両脇の金具がマイナス端子。それぞれハンダ付けします。
、
車用12Vに対応なので、今度は9Vに繋ぎます。
なんか汚い状態ですが接続できた✨
「電源が取れたどー❗️」
やっと電源が繋がりLEDテープを光らせる事ができました!
センサーの位置にも悩みました。前面部にカッコ良く設置できれば良かったのですが、穴を開けたりするのも大変なので…。
ちょうどイイ場所に穴を発見!
この部分ですね。音質に影響しちゃう?たぶん大丈夫でしょう🎵
リモコンを少し下に向けないと反応しませんが、常に使うものでもないのでOK🎵
これで作業が完了しました。
何だかんだ1ヶ月くらい掛かっちゃいましたが、無事にLEDテープを取り付けて液晶モニターを発光させる事ができました。
自作LEDバックライト発光
いや~めっちゃ苦労しましたが、キレイに発光してくれると努力も報われるってもんです。
全カラーの発光状態を確認します✨
微妙な違いの色もありますが、どの色もキレイに発光してますね✨
これがイルミネーション点灯です。
携帯の動画をブログに添付する事って出来ないんですよね。なので完成時のツイートで勘弁して下さい。
🎄Xmasに間に合わなかったのは残念だけど、やっと完成しました🤣🎵
— たけニャン (@panhear) 2023年12月26日
苦戦しながらもLEDを組み込み、世界で1つだけのラジカセへと進化。
百均のLEDテープですが、好みの色に変えられてイルミネーション点灯も可能だよん✨
これでDT99にも負けないディスプレイを手に入れたぜ~👍🎵(自己満足) pic.twitter.com/9fePQelNjT
俺の「DT77」最高だぜー(*´∀`)ノ ♪
またCDトレイが開かないので修理しなくては💦
まとめ
ラジカセに興味の無い人からしたら「だから何?」って改造ですが私にとっては
「世界に1つだけのラジカセ」に大満足です。
だって液晶が光るものは世の中に多く有りますが、こんなカラフルに✨こんな無駄に光るラジカセなんて何処を探しても無いですからね🤣
今回も慣れない作業で思うように進まなかったですが、また少し電化製品に詳しくなれました。でも…この作業は二度とやりたくない…。
今まで以上にこの「DT77」が好きになりましたし、ずっと大切にしたいと思います🎵
☆過去記事の紹介☆
ジャンク品『RX-DT77』の購入から分解まで。
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今回も最後まで見て頂きありがとうございました。次回の投稿もお楽しみに~🎵
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