※ 今回は電化製品の分解整備を行いますが、慣れてない方や知識の無い状態での作業は重大な事故を引き起こす危険性が有ります!私も知識の無い初心者なので、この記事は参考程度に読んで頂き、作業される場合は自己責任でお願い致します!
懐かしの『CDラジカセ』購入!
最近の若い人は知らないでしょうが、私の世代なら皆んな持ってましたよね?今みたいに携帯電話なんて無い時代だから、若者はテレビを観るか雑誌を読みながら音楽を聴くくらいしか楽しみが無かった時代です。立派なコンポは値段が高すぎて手が出なかった事から、手頃な値段で楽しめるCDラジカセが流行りましたよね。
そんな懐かしい青春時代のアイテム紹介と、その修理記録として記事を書いて行きます。良かったら御付き合い下さいませませ~🎵
ちなみに今回の記事で修理は完了しませんので期待しないでね。
【 目次 】
バブカセ?
CDラジカセは、CD+ラジオ+カセットテープの略なのですが、特に30年くらい前のCDラジカセは『バブカセ』と呼ぶって知ってましたか?日本の景気が最高潮でイケイケだったバブル時代(30年くらい前)に発売されたので、バブル+ラジカセ=「バブカセ」ですって。私は知りませんでした。
ただ古臭いだけじゃないのでガッカリしないでね?この時代は特に毎年ニューモデルが出るくらい各社最新技術を競い合っていました。だから性能に関しては現代のCDラジカセなんか比較にならないレベルで高音質&豪華装備!中には高額なコンポにも負けず劣らずの性能を持つ機種もある程で、そのクリアな音質と迫力の重低音に私もゾッコンでした!
「父さん、母さん…ゴメン」
「俺は…聴くよ🎵」
お恥ずかしい話しですが、近所迷惑なんてお構い無しの最低なガキでした。
RX-DT77 購入理由
私が初めて手に入れたCDラジカセで、高校の入学祝いで親に買ってもらったのが『DT99』というモデルでした。今回の『DT77』とは姉妹機種で、DT99の方が少し高級モデル。新品価格は、DT99が64.500円でDT77が53.800円。約1万円の差がありますが違いは以下の2つ。
①電動コブラトップ
スッキリ見えるスタイル重視の設計なので、操作系のボタンは全てパネルで隠されています。操作時はこのパネルが上方に開くのですが、その姿が「コブラが敵を威嚇する時頭部を持ち上げる仕草」に似てる事から「コブラトップ」と命名された!(そんな風に見えなくもないが…どうなんだろ)
しかもDT99はこのパネルが電動で開閉するんですよ!電動で開く必要は全く無いのですが、この無駄な機構こそが男心をくすぐりカッコ良く見えたんですよね!その結果、DT77は差別化され手動での開閉となりました…。
②モニターにはグライコ付き
グライコとは「グラフィック・イコライザー」の略で、低音から高音まで6段階に分けた音域を細かく調整、自分好みの音を作る事が可能。ゲージがピコピコ忙しく動いてるのが先進的でカッコ良かった!しかもELバックライトで黄緑色に神々しく発光します。またしてもDT77はバックライト無しで差別化…。
てな感じで、本当は過去に所有していたDT99が欲しかったのですが、最近では絶滅危惧種みたいで手に入らなかった…。上記の2点以外には見た目も性能も全く同じなので、DT77でも十分でしょ?なんなら余計な物が付いてない「DT77の方が音がイイ!」って噂もあるくらいですからね。
とにかく若い頃に感じた感動を、大人になった今もう一度味わいたくて買ってしまいました!
「ジャンク品」ですけどね🎵
私もプラモを作ったりバイクを直したりは好きなのですが、電化製品はマジで苦手。だって電気って目に見えないじゃん?そんな苦手意識があってか家電が壊れたら即買い替えです。でもやっぱり勿体ないですよね、直せるなら自分で直したい!
そんな思いで今回は苦手な分野を克服する意味でもジャンク品を選びました(本当は金欠)。でも、自分で直す事ができたら、今後は家電が壊れても買い換えずに済むかもね~(*^^*)♪
外観チェック
私も30年振りに実物を見ましたが、素晴らしいフォルムだと思いませんか?ラジカセと言えば角張ったイメージでしたが、この流線型でセクシーさも漂うボディラインで登場。クルマで例えるならスカイラインがR31からR32にフルモデルチェンジした時の衝撃と言えば分かりやすいかな?
それにしてもデカいな。全幅70cm 重量8.5kgの巨体は伊達じゃない!狭い部屋が更に狭くなりました…。
それまでのCDラジカセは豪華装備を操作ボタンの数で主張してましたが、DT77のボディ表面にはボタンが全く見当たらない。このスッキリしたデザインに当時は驚かされましたね。
しかもボディは濃いグレイ?ガンメタにも見える機械的で男らしいカラーなのよね。
このコブラトップが閉まっている状態だと『Panasonic』の文字がデカデカと。その下には小さく『Bi-AMP 4-DRIVE』と書かれてますが、これは4つのスピーカーを独立したアンプで動かしてるという意味。
そして手前のボタンを押すと…。
「シャキーン!」
コブラトップ・オープン(残念ながら手動)!その内部には操作ボタンがキレイに配置されてます。開いたコブラトップの前面には液晶モニター、その右側には『ジョグダイヤル』を配置。
DT77の液晶モニターは発光しない。カッコ悪いって言う以前に、部屋が暗いと何も見えないので不便。そのうち『液晶バックライト』を追加してやるから待ってろよ(*´∀`)ノ ♪
フロント中央部にはテープデッキ × 2。その下の黒いパネル部分には、左に『電源ボタン』、中央は使用中ソースのインジケーター、右に『CDトレイの開閉ボタン』が有ります。CDトレイは最下部に配置。右下の穴は『イヤホンジャック』
スピーカーは、10cmウーハ(7W )と8cmミッドハイ(3W)です。このスペックを見ても知識が無い私にはサッパリですが。
背面には外部入力を装備。CDやテープを聴く以外にも、テレビや携帯などの外部機器と接続しスピーカーとして使えるもんね。
その下はデカいバッテリーボックス。なんと単一乾電池10本(約2000円)を使って3時間の連続運転…だそうです。燃費を気にしない性能もバブリーだな。
17.5cm(長さ) × 7cm(幅)のデカいリモコンに当時は驚いたものです。
DT77起動!
まずは電源コードを差し込んで
電源ボタン『ON』!
「CDトレイはボタンを押しても出て来ない」と聞いていたので、ちょっとドライバーを使って引き出してみますか。
「あれ?出て来ない?」
トレイが出ない原因は接触不良やベルトの空回りが原因だと思っていたが、イジェクトボタンを押しても全く反応が無いぞ?そもそも電気が来てる気配すら…。
それでもグリグリやってたら
「パキッ!」
ヤバっ!これ以上やったら破壊する…。
リモコンのイジェクトボタンを押しても出て来ない。「ピッ」と受信はしているんだけどな。リモコンのボリュームボタンを押せば、本体のダイヤルが電動で回るハズなんやが、ピクリとも動作しない…。
液晶モニター画面は生きてて「CD」⇔「TAPE」⇔「FM」の切り替えはできるが…
「ラジオも受信しないの?」
これには正直ビビった…。せめてラジオだけでも音出て欲しかった。FMとAMを切り替えても全くの無反応。上手く受信できなくても「ザーー」ってノイズくらいは入ると思ってたんだけどな。
もちろんテープなんか捨てちゃったから、テープデッキの生存も確認できないしマジで途方に暮れた…。
「ここまで重症とは…」
(だからジャンク品だって)
CDもラジオもカセットも聴けないCDラジカセ…。こりゃ部屋のインテリア確定じゃんね。最悪それでもイイかな?とは思いましたが諦めるのはまだ早いでしょ!ちょっとした事で運良く直るとポジティブに考えてるんで、ここからが本番ですよ~(*´∀`)ノ ♪
分解手順
さて、どこが故障してるか全く予想できない自分に今できる事は…。
「とりあえずバラすか🎵」
バラしても分からんだろうが、前に進む事でしか道は開かれないんだよね!
【注意】
ボディをバラすには『長いプラスドライバー』が必要なので作業前に用意してね。けっこう奥まった所にネジが有るから、最低でも10cm以上の長さが必要です!これが無いと始まらんよ。
※ 危険なので必ず電源コードを先に外してから作業ね!
①まずは持ち手から外しますか。持ち手を上げると奥にネジが見えるので外します。それから後側にスライドさせれば簡単に外せます。
こんなに長いネジでした。
②作業しやすいようにスピーカーを下側に向け、ボディ両端の各2本を外します。傷付くのが嫌な人は下にタオル等を敷いて下さい。
③バッテリーボックスの蓋を外します。
④ボックスの下側には2ヵ所の溝があり、その奥に1本ずつネジが有るので外します。
⑤通常の向きに置き直したら、カセットデッキを開けます。
⑥中央より簡単に分割できました。
【注意】
まだスピーカーの配線が繋がってるので引っ張り過ぎないように!
⑦まずは手前にあるスピーカーのコネクターを外します。これでボディ前半分とスピーカーがセットで外せました。その奥にある電源のコネクターも忘れずに外しておきましょう。
⑧電源スイッチ基板は乗っかってるだけです。
⑨CDデッキを固定してる白いパーツはネジ3本で止まってます。
簡単に外れた。
⑩CDデッキ右側にある緑色のコネクターを外す。
⑪デッキの右奥にあるフラットケーブル(白くて平べったいコード)を丁寧に引き抜きます。
これでCDデッキが外せました。
⑫メインユニット(勝手に命名)を外す。
ユニットの左右にネジが2ヶ所ずつ有るので外します。
手前に引くとゴッソリ外れます。
これで大まかな分解が終了!
ここまでは難なく作業が進みましたね。意外に簡単と言うか、やはり量産ラインでの組みやすさや修理のしやすさを考えての構造なんだろうな~と関心しちゃいました。
まずは掃除の時間です。音が出ない問題も有りますが、なんせ30年前のラジカセですから各部にホコリが溜まりまくってます。
特に気になったのがスピーカー周り。写真だと分かりづらいですが、メッシュの隙間から入ったホコリが積もってますね。
表面は掃除機を使ってキレイに出来ます。
各スピーカーはネジ4個で外せます。
スピーカーの表面も汚いですね…。
「これを見よ!」
内側には衝撃的な光景が!これは何かのジオラマか?と思うくらいフカフカなホコリの絨毯。
掃除機じゃ無理だしウエスも入らないので、綿棒で根気よくお掃除しましたよ。
「キレイになりました」
大して変わってないって?私は耳掃除した時みたいに気分スッキリです。
良く見るとFMのアンテナも腐食してるみたいに表面がザラザラ。
お得意の『ピカール』で磨いたら新品同様にメッキが復活。ラジオは聴けないけどね…。
写真は撮り忘れたが他の部分も全てホコリを取り除きキレイにしました。汚れはトラブルの原因になりますし、何よりも気分的に違うからね。
メインユニット分解
ここから更に未知の世界へと冒険です。
①まずは背面のラジオ基盤から。ネジは3か所あって右側の基板に1ヶ所。
左側の基盤に2ヶ所と、爪も何ヶ所か有るので忘れずに。青丸部分の裏にメイン基盤とのコネクターが有りますが、写真を撮り忘れました。
真横の基盤にもコネクター刺さってますので。
②ユニット真横の基盤はネジ2ヶ所と爪が数ヶ所。青丸部分の裏に「操作ボタン基盤」と繋がるコネクターが有りますから注意!
基盤を外す前にフラットケーブルを外します。
ついでにメイン基盤に繋がってる細いフラットケーブルも外します。このケーブルは白い樹脂パーツをで固定されてるので先に外してね。
③コブラトップの根元を固定してる左右のネジ2ヶ所を外します。
上面にあるネジ2ヶ所を外します。
ごっそり外れました。
④カセットデッキは左右のネジ2ヶ所で止まってるだけ。
テープデッキ基板に繋がる緑色コネクター2ヶ所を外します。
メイン基盤に繋がる白いコネクターを外します。
取り外し完了。
⑤メイン基盤はフレームに爪2ヶ所で止まってるので、爪を持ち上げながら後方に引き出します。
これでフレームから全てのパーツが外せました。
良く見ると基盤にはホコリが…。綿棒を使ってキレイキレイしましょうね。
たぶん…アンプ回路?
なんか猫の毛みたいなのが。どこから入るんだろね?
この1番デカいコンデンサーの根元に何やら液体が…。もしかして液漏れ?
って思ったら固定用の接着剤らしいので一安心です。コンデンサーの液漏れかと思いビビりましたが(知識が無さすぎ)、逆にコンデンサー不良だったら解決が早かったかもですね。
その他のコンデンサーも目視確認では膨れたり液漏れが無いキレイな状態で拍子抜けです。コンデンサーの異常は見た目じゃ分からないから何とも言えませんが…。
⑥ついでにコブラトップの下にある基盤も外します。ネジは8か所も有る…大変だ。
ボタンに書かれたブルーの文字がオシャレでしょ?基盤に溜まったホコリは凄いけど。
バラしが終了しました。基盤など細かい場所を清掃しただけで綿棒を大量に消費。
この後もう一度組み直しましたが、やっぱり音は出ない状態。このままだと本当に部屋のオブジェなので何とかしなくては…。
カセットテープをゲット!
会社の先輩に「古いCDラジカセを買ったんだけど音が出なくて、カセット持ってないし確認が出来ないんだよね…。」って話したら、「俺、古いの持ってるから貰ってよ」って頂いて来たのがコチラ。
このケースには懐かしくて感動しましたよ!当時は車の中で聴くのはCDとカセットでしたから、愛車の中には必ずと言っていい程この『カセットテープ入れ』が存在しましたよね。
何のカセットテープかと言うと…。
「僕、ドラえも~ん」
古すぎるやろ!ガキの頃のやつや~ん♪
しかも保存状態も良好で歌詞カード付き。
他にも『ウルトラ怪獣大百科』って、ファンが喜びそうなお宝じゃないすか。
さて、こいつを使ってテープデッキが生きてるか確認してみますかね?
「全く音が出ない…」
でもね、ちゃんと機械的には可動して回転してるんですよね。
この状況で原因が分かる人いたら教えて下さいませ~!
まとめ
今までの事を整理しますか。
①電源は入る。
②モニターは表示する。
③ソースの切り替えは出来る。
④リモコンには反応する。
③ラジオの音は出ない。
④CDトレイは開かない。
⑤テープは動くが音は出ない
以上の事から、電源は内部まで来ててモニターや機械的な部分は生きてる( CDトレイが開かないのは別の原因) として、どこかしらの音を出す部分に関係する回路が壊れてる可能性が高い!
ま~素人の私が考えられるのはコレが限界なので、次はボリュームスイッチあたりを調査してみようかな♪
そんなスグに直るとも思ってなかったので、今後も勉強しながら1つずつ要因を潰して行くしか無いですね(*^^)v
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☆過去記事の紹介☆
フィギュアのレビュー記事も書いてます。
カッコイイ愛車紹介!
今回も最後まで見て頂きありがとうございました。次回の投稿もお楽しみに~🎵
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